世界大百科事典(旧版)内の《歴史哲学テーゼ》の言及
【ベンヤミン】より
…しかしここからは,われわれのために新しい視野を開く前人未踏の試みが,亡命期のエッセー群となって結晶してきている。現代の都市論への示唆に満ちた《パリ――19世紀の首都》(執筆1935)と《ボードレールにおける第二帝政期のパリ》(執筆1938),現代芸術の歴史的・社会的考察のための清新な道標となった《複製技術の時代における芸術作品》(1936),そして彼の方法論を簡潔にまとめた絶筆《歴史の概念について》(別名《歴史哲学テーゼ》,執筆1940)など。これらの労作は近代史批判という主題においてM.ホルクハイマーやT.W.アドルノらのフランクフルト社会研究所メンバーの営為と共通するところをもっており,彼は1933年以降,同研究所と協力関係を保って,その紀要に寄稿していた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」