世界大百科事典(旧版)内の《毛伝鄭箋》の言及
【詩経】より
…使用語彙は,《論語》など春秋時代末期以後の文献とかなり異なり,さらに詩篇の成立事情が不明であるため,解釈に未確定部分を多くのこす。儒家の経典として,注釈に,漢代,朝廷に斉・魯・韓の三学派,民間に毛氏学派があったが,完全に伝わっているのは,毛氏の解釈(いわゆる《毛詩》)に後漢の鄭玄(じようげん)の補注を加えた《毛伝鄭箋》だけである。唐までは,孔穎達(くようだつ)《毛詩正義》を含め,このテキストが使用されたが,宋の朱熹(子)は,各篇の成立事情に関する旧説をしりぞけ,詩そのものの内容に即して理解しようとして《詩集伝》を著した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」