世界大百科事典(旧版)内の水素原子模型の言及
【原子】より
…実際には,大きく進路の曲げられるα粒子があるので,このことから正電荷はほとんど広がりをもたないことが明らかにされ,この点電荷に近い正電荷の部分は原子核と呼ばれるようになった。
[ボーアの水素原子模型]
水素原子の発光スペクトルに著しい規則性のあることは,19世紀末から20世紀初期にかけてJ.J.バルマーらによって発見されていた。すなわち,水素原子のスペクトル線の波長λは,という公式で表される。…
【原子スペクトル】より
…光速度をcとすると,光の振動数νと波長λとの間にはν=c/λの関係があるので,上に示した(1),(2)の二つの式はリッツの結合則の例となっている。
[原子スペクトルと原子構造]
バルマー,リュードベリ,リッツらによって得られた式が,原子の構造について何を意味するのかは長い間解明されなかったが,1913年にN.H.D.ボーアは画期的な水素原子模型を提案し,この問題を解決に導いた。ボーアの理論によると,水素原子内の電子は陽子(水素原子核)のまわりに等速円運動を行い,その角運動量がħ(ħ=h/2π。…
※「水素原子模型」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」