氷曳(読み)こおりびき

世界大百科事典(旧版)内の氷曳の言及

【諏訪湖】より

…【市川 健夫】
[漁業]
 諏訪湖は本州中央部を貫く幹線路にあるため古くから湖周に多くの人々が集住し,諏訪信仰とも関連して漁業の伝統をもつ。すでに室町初期にみられた諏訪明神の御贄(みにえ)用のコイを弓で射る〈鯉はせ漁〉,鵜縄のない鵜飼い,冬季の結氷期に行われる氷曳(48人の漁夫による氷下曳網漁),ごろ引や,屋塚(やつか)(あらかじめ人頭大の石を沈めておいて魚の避難所をつくり,氷に穴をあけて簀で囲み,石をとり出して魚をとる)などの氷上漁などは著名であり,特に氷曳の歴史は南北朝期までさかのぼるといわれる。湖のおもな生息魚介はコイ,フナ,ナマズ,ウナギ,アカウオ(ウグイの異名),シジミ,タニシなどで,江戸時代には4挺引網が行われた。…

※「氷曳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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