世界大百科事典(旧版)内の永久死体の言及
【死体現象】より
…これらの死体現象は,夏では促進され,冬では遅延する。
[異常死体現象]
異常死体現象は,死体が特殊な環境に置かれた場合,通常の腐敗現象が現れなかったり,途中で停止し,長期間にわたり死亡時の状態を保つもので,永久死体といわれる現象である。これには,乾燥によって生じるミイラ,湿潤した空気の遮断された環境で生じる腐ったチーズ様あるいはセッコウ様となる死蠟(しろう),およびミイラとも死蠟とも違う第三永久死体といわれるものがある。…
【死蠟】より
…全身が完全な形で死蠟化することはまれであり,手や足は白骨化していることが多く,骨に死蠟塊が付着した状態のものが多い。死蠟化すると,長期間にわたり原形が保たれるため,ミイラとともに永久死体tenable corpseといわれる。索痕や各種の外傷が明りょうに残っていることがあり,死因や自他殺などの重要な手がかりを与えてくれることがある。…
【ミイラ(木乃伊)】より
…永久死体tenable corpseの一つ。乾燥した状態で,長期間ほぼ原形を保った死体で,古くは人工的にもつくられた。…
※「永久死体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」