江村伝左衛門(読み)えむらでんざえもん

世界大百科事典(旧版)内の江村伝左衛門の言及

【江村北海】より

…江戸中期の漢詩人。京都の人。名は綬,字は君錫,通称は伝左衛門,北海は号。儒者伊藤竜洲の次男に生まれ,京都の儒家の名門であった江村家の養子となった。兄の伊藤錦里,弟の清田儋叟(せいだたんそう)とともに学者3兄弟として知られる。伊藤家も江村家も家学は朱子学であったが,朱子学を強く宣布するという家風ではなく,北海も養父のあとをついで美濃郡上藩の儒官にはなったが,その活動は儒学よりも漢詩文に傾斜していた。それも詩文の実作にすぐれた才能を示したわけではなく,家塾の賜杖堂(しじようどう)において多くの門人に詩文を教授し,また上代から当代までの漢詩史《日本詩史》(1771)を著し,当時の人々の漢詩を広く採集した《日本詩選》(1774)を編纂するなどの,啓蒙・著述の活動に本領があり,上方に漢詩文が普及するうえで大きな役割を果たした。…

※「江村伝左衛門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android