世界大百科事典(旧版)内の江浙熟せば天下足るの言及
【揚子江デルタ地帯】より
… 揚子江デルタ地帯は中国で最も肥沃で安定した沖積平野で,すでに新石器時代早期から水田農耕に基づいて居住がすすみ,北方の乾燥地域とは異なる文化が発達していた。その後魏晋南北朝時代に華北から流民が大量に移住して開発が進み,隋代以来の南北をつなぐ漕運の発達とあいまって,〈江浙(こうせつ)熟せば天下足る〉といわれるように天下の台所として機能した。これに伴い南京,蘇州,揚州,上海などの都市が発達して稠密(ちゆうみつ)な中心集落網が形成され,中国で最も高い人口密度を有する地域となった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」