日本大百科全書(ニッポニカ) 「江淮平原」の意味・わかりやすい解説
江淮平原
こうわいへいげん / チヤンホワイピンユワン
中国、江蘇(こうそ/チヤンスー)省北部の長江(ちょうこう/チャンチヤン)(揚子江(ようすこう/ヤンツーチヤン))下流部と淮河(わいが/ホワイホー)下流部との間にある平野。長江中下游(ちゅうかゆう/チョンシヤユー)平原の一部をなす。大運河、蘇北灌漑総渠(そほくかんがいそうきょ)、串場(かんじょう)河、通揚(つうよう)運河をはじめ無数の人工水路が縦横に走る水郷地帯であるが、黄海沿岸に近い部分はアルカリ土地帯で、土壌の脱塩に力を入れている。米、ワタ作地帯として知られ、紡織を中心とする軽工業も発達し、淮陰(わいいん/ホワイイン)、淮安(わいあん/ホワイアン)、塩城(えんじょう/イエンチョン)、揚州(ようしゅう/ヤンチョウ)、泰州(たいしゅう/タイチョウ)、南通(なんつう/ナントン)、儀徴(ぎちょう)、高郵(こうゆう)、興化(こうか)、東台(とうだい)、姜堰(きょうえん)、通州、如皋(じょこう)、泰興、靖江、江都(こうと/チヤントゥー)などの諸市がある。
[河野通博]