池永一峰(読み)いけなが・いっぽう

朝日日本歴史人物事典 「池永一峰」の解説

池永一峰

没年:元文2.7.19(1737.8.15)
生年:寛文5(1665)
江戸前期の篆刻家。名は栄春,字は道雲,通称は有右衛門。一峰,市隠,山雲水月主人などと号した。本姓は新山氏。江戸本町の薬種商池永氏の養子となった。江戸の人。榊原篁洲に学び,特に篆書,篆刻をよくし,江戸における篆刻の隆盛のもとを開いた。細井広沢,荻生徂徠親交があり,また平家琵琶をたしなんだという。印譜の『一刀万象』はことに有名であり,著に『篆海』『篆髄』『連珠篆文』などがある。<参考文献>中田勇次郎編『日本の篆刻』,三村清三郎『近世能書伝』

(北川博邦)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

関連語 池永道雲

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む