世界大百科事典(旧版)内の法境の言及
【法界】より
…この法界はすべてのものが互いに因となり,縁(えん)となって現れているという意味で,〈法界縁起(ほつかいえんぎ)〉が説かれた。上述の意味とは別に,意識の対象となるものを法界(または法境(ほうきよう))ということもある。【井ノ口 泰淳】。…
【六境】より
…認識する感覚器官とその働きを合わせて〈根(こん)〉といい,眼(げん)(見る),耳(に)(聞く),鼻(び)(嗅ぐ),舌(ぜつ)(味わう),身(しん)(触れる)の五根にはそれぞれ対応する対象があり,それらを順次に色境(しききよう)(いろ・かたち),声境(しようきよう)(声や音),香境(こうきよう)(香りや臭気),味境(みきよう)(甘・辛などの味),触境(しよくきよう)(触覚による冷・暖,堅・軟など)の五境とする。これら五根・五境のほか,意根の対象として法境(ほうきよう)を立て,合して六根・六境とする。法境は広くは前の五境をふくむが,狭くは五境以外の残りのすべて,とくに思想的なものを意味している。…
※「法境」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」