世界大百科事典(旧版)内の法衣屋の言及
【仕立屋】より
…小袖の仕立屋のほかに羽織師,袴(はかま)師といった専門職人も生まれたが,年代が下るにしたがって区別がなくなり,仕立屋の呼称にまとめられていった。ただし,特殊なものとして僧侶の法衣を専門に作る仕立屋があり,これは古くから衣師(ころもし),法衣屋(ころもや)として独立の業種になっている。《守貞漫稿》によると,19世紀前半の上方には縫物屋とも呼んだ縫物師匠がいて,少女たちに裁縫を教えていたが,江戸にはこうした師匠はなく,家庭で母や姉が教え,しかも上方よりも上手のものが多かったというが,明治以後は東京にもそうした師匠があり,嫁入り前の娘たちが通ったものである。…
※「法衣屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」