波動一元論(読み)はどういちげんろん

世界大百科事典(旧版)内の波動一元論の言及

【量子力学】より

…シュレーディンガーは,マトリックス力学が運動の時間的,空間的に連続な記述を断念したことに物理学の武装解除だとして反発し,量子飛躍を波動ψの連続的変化でおきかえようとしたのである。電子のような粒子も,実は空間の小さな領域にかたまってその外では0であるような波動(すなわち波束)であるという波動一元論を主張したが,そのような波束は一瞬のうちに拡散してしまい粒子とはみなせなくなるというローレンツの批判に屈した。それと同じ26年にボルンが波動関数の確率解釈を提出し,これによればシュレーディンガーの方程式からラザフォードの散乱公式が自然に導かれることを示した。…

※「波動一元論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android