消化管ポリポーシス

内科学 第10版 「消化管ポリポーシス」の解説

消化管ポリポーシス(消化管・膵・腹膜の疾患)

 消化管ポリポーシス大腸およびその他の消化管に多数のポリープが発生する疾患群であり,腺腫性の家族性大腸腺腫症やTurcot症候群,MYH関連ポリポーシス,過誤腫性のPeutz-Jeghers症候群,若年性ポリポーシスやCowden病,過形成性ポリポーシス,などに分類される(表8-7-1).遺伝性を示すものと遺伝性が認められないものがあり,消化管以外の随伴性病変を伴う症候性疾患であるものが多い.
 これらのポリポーシスのうち腺腫が大腸に多数(通常100以上)に発生し,放置すれば100%近く大腸癌が発生する家族性大腸腺腫症が代表的な疾患である(図8-7-1).[小西文雄]
■文献
Giardiello FM, Brensinger JD, et al: Very high risk of cancer in familia Peutz-Heghers syndrome. Gastroenterology, 119: 1447-1453, 2000.
松本主之,矢嶋律子,他:家族性大腸腺腫症の臨床徴候と遺伝子変位の関係.胃と腸,39: 1099-1112, 2004.
Nishisho I, Nakamura Y: Mutation of chromosome 5q21 genes in FAP and colorectal cancer patients. Science, 253: 665-669, 1991.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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