淫祠(祀)(読み)いんし

世界大百科事典(旧版)内の淫祠(祀)の言及

【淫祠邪教】より

…国家権力ないし支配者によって,反体制的な傾向を持つとみなされた民間信仰,宗教のこと。淫祠はまた,淫祀ともいい,異端,左道と類似した言い方である。中国では,秦・漢時代において国家によって民間の祭祀が整理され,祭天の儀礼を頂点とする祭祀の典礼が整備された。…

【廟】より

…国家はこうした無数の祠廟を野放しにしていたわけではなく,〈祀典(してん)〉(国家公認の神と祠廟に関する公的文書)を定めてその管理をはかった。この祀典に記載されていないものが淫祠(いんし)(淫祠邪教)であり,儒教的祭祀理念から逸脱するものとして,熱心な地方官によって破壊されることもあった。唐の狄仁桀(てきじんけつ)は呉・楚地方を視察した際,禹,呉太伯,季札(きさつ),伍員(ごうん)(子胥(ししよ))をまつる四祠だけ残し,1700にものぼる祠廟を淫祠と決めつけことごとく取りこわした。…

※「淫祠(祀)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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