《湯液本草》(読み)とうえきほんぞう

世界大百科事典(旧版)内の《湯液本草》の言及

【中国医学】より

…治療理論を確立するためには,使用する薬にも理論的裏付けが必要で,特に五行説に重点を置いた薬の性質の意味づけと,各薬品がそれぞれ特定の経脈に影響を与えるという帰経説が強調された。これらの説は,劉完素の《素問病機気宜保命集》や張元素の《潔古珍珠囊》などにみられるが,王好古の《湯液本草》はこれらの説も含んだ金元薬理説の代表的な書である。金・元時代にはこのように医学理論が大いに発達したが,これが医療の進歩にどの程度貢献したかは不明である。…

【本草学】より

… しかし,このような大著は一般の臨床医家が使うには不便であるし,他方どんなに大きな書でも薬物についてのすべての情報を収載することは不可能である。そこで,これらの書にもれたものを補うための《本草拾遺》(739,陳蔵器撰),《本草綱目拾遺》(1800ころ,趙学敏撰)とか食事療法に重点を置いた《食療本草》(700ころ,孟詵撰),薬効原理をまとめた《湯液本草》(1248,王好古撰),実用を主眼とした《本草蒙筌》(1565,陳嘉謨撰),《本草備要》(1682ころ,汪昂撰)など,小型ではあるが使用目的を明確にした本草書が作られた。 中国は歴史もきわめて古く,国土も広大である。…

※「《湯液本草》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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