世界大百科事典(旧版)内の《無機化合物の構造論》の言及
【ウェルナー】より
…教授資格取得論文《親和力と原子価の理論への寄与》(1891)では,原子価が一定の方向に向いていてその方向にだけ力を及ぼすという従来の考え方を捨て,親和力は球状の原子の表面全体において一様に引力として作用するという考えを説いた。さらに創刊されて間もない《無機化学雑誌》に掲載された有名な論文《無機化合物の構造論》(1893)では,主原子価および側原子価という概念を導入し,これらの概念に基づき配位説を立てた。この理論によって,その当時まで理解することができなかった錯塩の構造を解明する道が開かれた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」