世界大百科事典(旧版)内の照手の言及
【小栗判官】より
…正本としては,古い説経から詞章を得ているといわれる御物(おもの)絵巻《をくり》と,奈良絵本《おくり》が注目される。奔放な振舞いが災いして都から常陸へ流された小栗が,相模の豪族横山の一人姫照手(てるて)と強引に契るに及んで怨みを買い,横山によって毒殺されるまでを前半とする。後半は横山の館を追放された照手が水仕(みずし)(奴隷)にまで落ちながら小栗への愛を忘れず,冥界からよみがえった餓鬼身(がきしん)の小栗を乗せる土車の先導役となり,物狂いの姿で熊野へと送りこむ。…
※「照手」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」