…企業的生産の行われる以前から自家醸造は盛んに行われており,経済力のあるところでは原料配合の異なる,さまざまな種類のものをつくっていたことが《多聞院日記》などでうかがうことができる。みその使い方にはさまざまなくふうがこらされ,微妙に異なる味の創出が試みられたようで,《料理物語》(1643)には生垂(なまだれ),垂(たれ)みそ,煮貫(にぬき)の名が見える。生垂はみそ1升を水3升でといて袋に入れ,したたり落ちる液汁をとったもの,垂みそはみそ1升に水3升5合を入れて煮たて,3升ほどに煮詰めて生垂同様にこしとったもの,煮貫は生垂に鰹節(かつおぶし)を入れ,煮たててこしとったものとされている。…
※「煮貫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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