世界大百科事典(旧版)内の熱力学の第0法則の言及
【温度】より
…また二つの物体を熱のやりとりだけが生ずるように接触させると,熱いほうの物体から冷たいほうへ熱が移り,物体の状態が変化するが,十分長い時間がたつとやはり熱平衡状態になる。このとき二つの物体の温度は等しいというが,温度が意味をもつのは熱力学の第0法則と呼ばれる法則,すなわち,三つの物体A,B,Cがあり,AとBおよびAとCとが互いに熱平衡にあるならば,BとCも互いに熱平衡にあるという法則が成り立つからである。ある物体Aを温度計とし,温度によって変化するAの量をtとする。…
【熱平衡】より
…物体AとBが熱平衡にあり,BとCが熱平衡にあれば,AとCも熱平衡にある。これは熱力学の第0法則と呼ばれ,温度概念の成立の基礎を与える。すなわち互いに熱平衡にあれば,等しい値をとる量として温度が考えられる。…
【熱力学の法則】より
…熱の本性は物体を構成する電子や原子核のような微視的な粒子の運動に求められるが,熱力学の法則は巨視的なレベルでの熱現象に関して,物体の微視的構造にかかわりなく厳密にしかも一般的に成立する法則である。
[熱力学の第0法則]
外界から孤立させて物体を放置しておくと,もはや何の変化も生じない状態になる。この状態を熱平衡状態という。…
※「熱力学の第0法則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」