世界大百科事典(旧版)内の熱面点火水素ディーゼル燃焼エンジンの言及
【水素エンジン】より
… 日本では,武蔵工業大学で1979年液体水素ポンプによる低温水素・直接噴射・2サイクル火花点火エンジンが開発され,最大出力,効率ともガソリンを用いた場合より約25%向上させることに成功した。さらに82年には熱面点火水素ディーゼル燃焼エンジンを開発,これは図のように液体水素タンクに挿入したポンプで60気圧の高圧にされた水素を熱交換器で常温水素にした後,ピストンが最上位置近くで各シリンダーに噴射,燃焼させるものである。水素は圧縮点火が困難なために,ふつうのディーゼルエンジンで用いられる始動用グローに当たる熱面で点火させる方式を採用しているが,圧縮比を高くでき高い熱効率が期待でき,かつ爆発が緩やかで爆発の衝撃が低い長所があり,大型エンジン用に水素が使える道を開くものといえる。…
※「熱面点火水素ディーゼル燃焼エンジン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」