牛耕式(読み)ぎゅうこうしき

世界大百科事典(旧版)内の牛耕式の言及

【インド系文字】より

…20世紀に入り,1920年から21年にかけて発掘が行われたハラッパー,22年から始まったモヘンジョ・ダロなどの遺跡から発見された印章や陶片に刻まれているインダス文字は未解読のままである。 圧痕,刻銘が一定であり,一つの印章に刻まれている文字は平均6,多くて17文字,書字方向は右から左で,2行にわたるときは逆になる,いわゆる〈牛耕式〉であることなどがわかっているだけである。文字の数は,研究者によって,228,253,396などと異なるが,このことからインダス文字は単語文字から音節文字への移行の段階にあったのではないかといわれている。…

【ギリシア文字】より

… 古代には大文字活字体のみで,小文字は中世以後に筆写などのためにくふうされた。またこれを書く方向は,古くはセム文字と同じく右から左であったが,ときにはブストロフェドンboustrophedon(牛耕式)とよばれる左右交互の往復の書き方が用いられている。そして古典期になって左から右という方向が固定し,それに伴って字体も変化し向きが一定した。…

【文字】より

…横書きには,さらにローマ字,ギリシア文字などのように左から右へ横書きされるものと,アラビア文字やヘブライ文字などのように右から左へ横書きされるものとがある。しかし,ギリシア文字は古くは右から左へ,左から右へと各行交互に方向を変えるいわゆる〈耕作型〉(あるいは〈牛耕式boustrophedon〉)の書き方が行われたし,さらにさかのぼれば右から左に進む右横書きであった。縦書きか横書きかということも社会的習慣にほかならないのであり,漢字,かな,ハングルや古代エジプト文字のように縦横両様の書き方が普通に行われているものもある。…

※「牛耕式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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