世界大百科事典(旧版)内の特発性脂肪性下痢の言及
【セリアック症候群】より
…1888年にイギリスのギーS.J.Geeが,1932年にイギリスのタイセンT.E.H.Thaysenがこの疾患の臨床像を詳細に報告したためギー=タイセン病Gee‐Thaysen diseaseと呼ばれていたが,その後,50年にオランダのディッケDickeが第2次大戦中,オランダでコムギやライムギなどの穀物が不足したとき,この疾患の発生が減少したことに着目し,ムギに含まれるタンパク質グルテンがこの疾患を起こすことを明らかにしたため,グルテン惹起性腸症とも呼ばれている。セリアック・スプルー,セリアック病,成人セリアック病,非熱帯性スプルー,特発性脂肪性下痢などが同義語として用いられる。吸収不良症候群の一つで,幼児を含めどの年代でも発症し,下痢,脂肪便,体重減少,全身衰弱などの臨床症状がみられる。…
※「特発性脂肪性下痢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」