世界大百科事典(旧版)内の犠牲獣の言及
【犠牲】より
…儀礼とは,人と象徴的意味を与えられたものとが,定められた手順に従って,一定の場所で時系列にそって関係しあう,一連のできごとの連鎖とみることができる。そして犠牲儀礼の基本的4要素として,聖別された聖なる場(祭場),殺害される犠牲獣victim,儀礼的殺害をはじめとする儀礼の執行者(祭司的人物),そして犠牲獣を持参し,儀礼効果を希求する供犠者(一般的には参会者)をあげている。これら後3者が,聖なる祭場で,特定の手順でかかわりあうわけだが,(1)犠牲執行者,供犠者そして犠牲獣の聖別,(2)3者の聖なる場への入場,(3)供犠者の犠牲獣への接触,(4)犠牲執行者による犠牲獣の殺害と,その血の祭壇への塗布,(5)必ずしも常にとはいわないが,その肉の参会者による共食,(6)退場,という手順をもつとしている。…
※「犠牲獣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」