狂言肩衣(読み)きょうげんかたぎぬ

世界大百科事典(旧版)内の狂言肩衣の言及

【能装束】より

…能装束と共通する品はあっても,その中で常用されるのは素襖や熨斗目のように比較的簡素なものである。 狂言独自の装束として,(1)上衣の類では狂言肩衣(きようげんかたぎぬ),十徳(じつとく),長衣(ながごろも),柿羽織(かきばおり),(2)着付の類では縞熨斗目(しまのしめ),(3)袴の類では狂言袴,括り袴(くくりばかま),(4)上下揃いの装束としては長上下(なががみしも),モンパ(毛皮の縫いぐるみ),(5)かぶり物の類では角頭巾(すみずきん),能力(のうりき)頭巾,燕尾頭巾,ほくそ頭巾,鬼頭巾,末社頭巾,官人頭巾,仙人頭巾,大黒頭巾,ビナン鬘,綿帽子,帽子(もうす)などがある。最も特徴的なのは狂言肩衣で,鬼瓦,カタツムリ,トンボ,帆掛け舟,野菜など,日常卑近な図柄を大きく描いた洒脱な装束である。…

※「狂言肩衣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」