世界大百科事典(旧版)内の玳瑁貼の言及
【漆工芸】より
…螺鈿法はよほど好まれたようで,化粧道具などから経箱にまで応用され,1272年には経箱をつくるための役職がもうけられたほどである。高麗時代の螺鈿には玳瑁(たいまい)貼(タイマイ)の法を併用したものがある。遺作をみるかぎり,この玳瑁貼の法はそれ自体としてはほとんど独立して扱われずに螺鈿法と併用したようで,作品が奈良の当麻寺や京都の桂春院などに伝存している。…
【タイマイ(玳瑁)】より
…背甲の鱗板は黄褐色か赤褐色に暗色の不規則な雲状斑紋があり,老熟個体ほど全体が暗くなる。鱗板はべっこう細工の材料として日本でも古くから珍重され,櫛などの装飾品のほか,鱗板の切片を器物にはりつける玳(瑇)瑁貼(たいまいばり)の装飾技法は,昔から工芸に用いられてきた。近年では甲全体を剝製として飾物にもする。…
※「玳瑁貼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」