世界大百科事典(旧版)内の生活史戦略の言及
【適応戦略】より
…この違いは,前者が餌は豊富だが海流などが不確定に変化するためしばしば大量死があり,莫大な数の卵をばらまくことが有利な環境で,後者が安定してはいるが急流に抗して餌をとるため少数でも大型で運動力のある稚魚をもつことが有利な環境で,それぞれ採用した適応戦略の違いとも見ることができる。とはいえ適応戦略は単に環境の違いだけで決まるのではなく,その種の生活史戦略全般と関連して決まる。同じ大洋魚類でもサメは巨大な卵を数個(あるいは胎児を数匹)産むが,これはかれらの大型捕食動物としての生活と関連して進化してきたものであろう。…
※「生活史戦略」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」