田崎一二(読み)たざきいちじ

世界大百科事典(旧版)内の田崎一二の言及

【聴覚】より


[音波の電気的変換]
 一方,ウェーバーE.G.WeverとブレーC.W.Brayは,ネコの中耳の正円窓付近の骨の上から刺激音と同じ形をした電位波形を記録し,これを蝸牛のマイクロホン電位と呼んだ(1930)。その後の研究から,この電位変動は内耳で起こる電気現象であって,有毛細胞群から起こる電位変化と,有毛細胞に接続する蝸牛神経束の活動電位の総和であること(エードリアンE.D.AdrianとデービスH.Davis,1931)が,各種の電極がくふうされて明らかとなり,とくに田崎一二による田崎法(1952)はこの点で功績が大きかった。こうして死体を用いた実験結果は,生体の電気現象と本質的に差のないことが証明できたのであった。…

※「田崎一二」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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