知恵蔵 「発がん物質」の解説 発がん物質 がんをつくる化学物質。人工的に合成された化学物質だけでなく、自然界に存在する物質もがんをつくる。アフラトキシンに代表されるカビ毒、物が燃えた時に発生するベンゾピレン、第2級アミンと亜硝酸の食べ合わせでできるニトロソアミンなど。最も強い発がん物質は、アフラトキシン。世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関は、95種のヒト発がん性物質と約300種の疑いのある物質を挙げている。アスベスト、ヒ素、ダイオキシンなどもヒトの発がん物質に分類される。ヒト発がん物質の多くは、職業上あるいは医療上などの現場で特に濃厚に接する時に問題となる。普通の人のがんで、1種類の発がん物質でがんが生じることはほとんどない。 (黒木登志夫 岐阜大学学長 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by