目標区域爆撃(読み)もくひょうくいきばくげき

世界大百科事典(旧版)内の目標区域爆撃の言及

【軍事目標主義】より

…ここにいう軍事目標とは〈その破壊または毀損(きそん)が明らかに軍事的利益を交戦者に与えるような目標〉とされていたが,今日ではより厳格に,その性質,位置,用途または使用上,軍事行動に役だち,かつその破壊,毀損,捕獲または無力化がそのときの状況において明確な軍事的利益をもたらすものをいう。第2次大戦ではドイツのルールのような工場密集地帯全体を一つの軍事目標とみなす無差別的な目標区域爆撃がこの主義の延長だとして行われたが,戦争犠牲者保護に関する49年ジュネーブ諸条約に対する77年第一追加議定書は,今日の武力紛争においても軍事目標主義の有効性を再確認するとともに,目標区域爆撃を無差別爆撃とみなして禁止した。もっとも軍事目標の範囲は,軍隊,軍事工作物,軍需工場等のみならず,交通線やラジオ・テレビ施設等戦争遂行に重要な手段にも拡大される傾向にある。…

※「目標区域爆撃」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」