世界大百科事典(旧版)内の真旗の言及
【馬印】より
…そのために,高く大きく目だつように作られるが,1人の馬印持(旗差)が扱えるほどの大きさが限度。通常,大名は真旗(しんのはた)(自家の軍神の依代)に由来すると思われるより大きい大馬印,自身の指物に由来するより小さい小馬印を,形態を変えて用いた。竹木の長柄の先端に,依代の意義のある〈はた〉,招き・目籠・かざし・玉・笠・傘・団扇,また矢戦の風見に由来する吹抜き,防具の幌,夜間目印の提灯など,各軍団の構成員の識別のために,多種多様の形態をとる。…
【旗指物】より
…布きれや竹木,羽毛などの作り物を竿頭につけ,守護神を勧請して加護を祈ったもので,戦場では敵味方の識別に用いられるようになり,後には自己の戦功をも顕示した〈しるし〉。〈はた〉の語源や原形は明らかでないが,ひらめく布きれをいうのであろう。元来旗は恒例・臨時の祭りに神を招く招代(おぎしろ),依代(よりしろ)として,よりつきやすい高い棒の先端に,目だつさまざまの形体の作り物をつけ垂らしたものである(図)。
[歴史]
ふつう神が勧請されるのは神事の場であるが,別に重要な事件は戦争であった。…
※「真旗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」