世界大百科事典(旧版)内の知ある無知の言及
【ニコラウス・クサヌス】より
…1448年枢機卿に任ぜられ,教会改革のために奔走した。こうした激務の間に多くの哲学,神学,数学の著作を書いたが,主著は《普遍的和合について》《知ある無知》《推測について》である。その思想は,一方では〈隠れたる神〉の探究,キリスト中心主義,およびエックハルトとの親近性などにもとづいて中世との連続性を含み,他方ではもろもろの対立的要素の和解を追求し,全宇宙を反映する個体という考えをうちだしたことのゆえにライプニッツの先駆者とされ,シェリング,ヘーゲルとの類似性も指摘される。…
※「知ある無知」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」