世界大百科事典(旧版)内の石山軍記物の言及
【石山本願寺一揆】より
…しかし基本は,戦国争覇戦の勝者で剰余生産物の一元的収奪体制の確立をめざす信長と,重層的な職の体系による坊主・土豪連合の支配する本願寺領国および畿内の寺内町網を支配する宗教的領主で,反信長戦線の中心勢力にまつりあげられた本願寺との不可避の対決が石山一揆であり,後者の敗北は兵農分離の方向を決定づけるものであったといえよう。【新行 紀一】
[石山軍記物]
石山合戦に取材した歌舞伎狂言・浄瑠璃・講談の一系統。一向一揆最後の抗争と顕如上人の事跡を扱い,浄土真宗の信者を観客として吸収する興行政策から,しばしば興行物として上場,成功をみた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」