世界大百科事典(旧版)内の砺波地方の言及
【集落】より
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[日本の集落地理学の発達]
日本の近代的集落地理学もまた,欧米と同様に形態論に始まった。ドイツ集落地理学をうけて1913年小川琢治が,ドイツのウェストファーレン地方に顕著にみられるEinzelhofに初めて〈孤立荘宅〉の訳を与え,これが越中砺波(となみ)地方の散村に適用される性格のものであり,その起源が班田制に由来するとともに,その存続要因が土地政策とフェーンからの自衛的な生活の知恵であるとした。また,これとともに大和盆地の条里施行地域に垣内(かいと)の名称をもつ環濠集落がみられることに着目し,条里制による〈条里式村落〉あるいは〈垣内式村落〉と呼称して,日本の集落形態を世界的な集落地理学研究の場に引き出した。…
※「砺波地方」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」