世界大百科事典(旧版)内の社会史的思想史の言及
【思想史】より
…また,文化を精神の所産とみて探求するブルクハルトやホイジンガ,またランプレヒトの文化史という視点も,あるいは諸観念の連鎖をとらえるラブジョイの思想史(観念史)history of ideasも広い意味での精神史的思想史に属する。一方20世紀に入って,思想を環境に制約されるとみる実証主義的視点や,思想を物質的生活(下部構造)に規定されるイデオロギー(上部構造)とみるマルクス主義の視点がひろがると,思想史を社会史的過程と関連させて記述する社会史的思想史の探求が生まれた。それは,意識の諸形態を現実の社会との構造的連関において全体史的にとらえるもので,知識社会学的探求とも深く結びついて,旧来の哲学的問題設定を根底から覆すことになった。…
※「社会史的思想史」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」