世界大百科事典(旧版)内の《神壁算法》の言及
【算額】より
…これらの額の中にはよい問題もあり,これを写し集めて本にしようという者も現れた。写本では17世紀末から,刊本では藤田貞資の《神壁算法》(1789)で,以後次々と出版された。算額の問題による論争も多く,有名なのは関流の藤田貞資と最上流の会田安明とで,前後20年以上も論戦が続いた。…
【藤田貞資】より
…天元術の教科書,佐藤茂春の《算法天元指南》(1698)を復刻して《改正天元指南》(1795)を刊行する。貞資は子の嘉言(1772‐1828)と協同で,算額に書かれた問題や解答を集めて,《神壁算法》(1789),《増刻神壁算法》(1796),《続神壁算法》(1807)を出版し,広く知られるようになった。些細なことで会田安明と論戦をすることとなり,前後20年近くも続いた関流と会田の最上流との論戦として有名である。…
【和算】より
…代数式の立て方や図形,級数その他について,当時最高の問題を整理した数学書で,この書は広く歓迎された。有馬に召し抱えられた藤田貞資は,有馬の援助により中級程度の教科書《精要算法(せいようさんぽう)》(1781),算額の問題を集めた《神壁算法(しんぺきさんぽう)》(1789)などを刊行し,名声を博した。子の嘉言(かげん)(1772‐1828)も有馬家に仕え,親子2代にわたり多数の数学者を育てた。…
※「《神壁算法》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」