世界大百科事典(旧版)内の神婚の言及
【聖婚】より
…〈聖なる結婚〉の意で,男神と女神の結婚,あるいは神と人間との結婚のこと。ギリシア語のヒエロス・ガモスhieros gamos,それに由来する英語ヒエロガミーhierogamyなどの訳語であり,〈神婚〉ともいう。神話や伝説に多数語られており,儀礼を伴っていることも少なくない。…
【女神】より
…女性を鋤(す)きかえされた畑のうねにたとえ,男性性器を鋤(すき)にみたてて,耕作労働と生殖行為を同一視する観念は,農耕社会にきわめて普遍的な観念だったのである。そこには,鋤きかえされた畑のうねで神の聖なる結婚が演じられるとき,初めて大地の豊饒が約束されるという,太古の聖婚(神婚)の記憶の痕跡がみとめられる。まさしく,古代社会において,処女が果たした神の〈聖なる花嫁〉の原型を伝えるものというべきであろう。…
※「神婚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」