世界大百科事典(旧版)内の神影鏡の言及
【鏡像】より
…鎌倉以降になると必ずしも鏡を用いず,円盤状の銅板に磨きをかけ,表面に線刻を施したものも作られ,これはやがて立体的な打出仏や,鋳造仏を銅板や木の板に取り付けた懸仏(かけぼとけ)へと発展してゆく。描かれた図像としては,金山彦神,水分(みくまり)神,天照大神などの神像を表した神影鏡と呼ばれるもの,十一面観音,蔵王権現,大日如来,釈迦三尊,薬師三尊,地蔵菩薩などの仏像を表したもの,大日,薬師,阿弥陀などを表す梵字を墨書,朱書,あるいは金泥書したものに大別される。諸種観音,薬師,阿弥陀はとくに多く,平安・鎌倉期における現世信仰の隆盛をうかがわせる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」