《禅苑集英》(読み)ぜんえんしゅうえい

世界大百科事典(旧版)内の《禅苑集英》の言及

【ベトナム】より

… 中国から独立した10世紀に,道教的色彩を伴った精霊崇拝に仏教が融合した文化基盤が形成され,リ(李)朝にはこうした文化を背景にした今体の漢詩が興った。チャン朝以前の文籍は15世紀初頭の明の侵略軍の略奪によってほとんど失われたが,リ朝以前の詩については,チャン朝の《禅苑集英》がカイン・ヒー(慶喜),バオ・ザック(宝覚)をはじめとする禅師の詩集やその作品を伝えている。リ朝中期からチャン朝にいたって儒教文化が興隆するに伴い,朝廷を中心とする詩壇が形成されて漢詩文の隆盛をみたが,チャン朝の文学についてはグエン(阮)朝の《歴朝憲章類志文籍志》にチュー・バン・チン(朱文貞),チュオン・ハン・シエウ(張漢超),チャン・クアン・カーイ(陳光啓)などの廷臣や諸帝の詩文集の名が多く伝えられ,作品もレ(黎)朝に成った《皇越詩選》など後世のアンソロジーで知られている。…

※「《禅苑集英》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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