世界大百科事典(旧版)内の《科学理論はいかにして生まれるか》の言及
【発見】より
…何ごとか(事実にせよ,理論にせよ)を〈見いだす〉ということは,決して,単に〈見る〉ことではない。ハンソンN.R.Hanson(1924‐67)は《科学理論はいかにして生まれるかPatterns of Discovery》(1958)において,事実の〈理論負荷性theory‐ladeness〉を提案し,この点を強力に主張した。ある理論を前提にしてものを見るとき,初めて,ある事実が〈見える〉のであり,したがって,理論的前提が変化したとき(ハンソンはそれを心理学のゲシュタルト変換に模した),同じものを〈見て〉いても,〈見え方〉が変わって新しい事実が〈発見〉される,という側面が強調されたのである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」