租佃制(読み)そでんせい

世界大百科事典(旧版)内の租佃制の言及

【抗租】より

…11世紀後半から20世紀中葉の土地改革にかけての期間,中国の小作農に当たる佃戸(でんこ)(あるいは佃農)の行った,小作料の徴収をめぐる地主(田主(でんしゆ)あるいは業主)への抵抗運動。中国ではすでに漢代から形態の上で小作制度に近似した慣行はあったが,土地を所有する地主が佃戸と契約を交わして土地を貸し出し,佃戸が小作料を納入する制度(租佃制あるいは地主佃戸制)が華中・華南を中心に普及していくのは10世紀に入ってからであり,すでに唐代後半,8世紀半ばに先駆的な例のある抗租についての資料も,11世紀後半,北宋中期,長江(揚子江)下流南岸デルタの蘇州市,嘉興市方面での動きを伝えるものをはじめとしてしだいに増えてくる。12世紀後半,南宋初期には,同じ地域の湖州市方面で数十人の佃戸が約束を取り交わして地主に小作料を納めないため,地方官の厳しい処分を受けている。…

【小作制度】より

…こうして,敗戦後の農地改革を迎えたのである。小作争議【安孫子 麟】
【中国】
 中国では小作制度は租佃制(そでんせい),すなわち土地を借りて小作する制度と呼ばれている。
[租佃制の歴史的展開]
 漢代,すでに民間で,貧しい農民が豪民・兼併の徒と呼ばれる大土地所有者から土地を借り,収穫の5割あるいはそれ以上の比率で生産物を納入しており,こうした土地を仮田(かでん),制度を仮作(かさく)と呼んでいた。…

※「租佃制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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