世界大百科事典(旧版)内の租桟の言及
【抗租】より
…とりわけ地主の都市・集鎮への移住がすでにかなり進んでいた長江下流南岸デルタでは,戦後の荒廃地の開墾を担った佃戸が,田面権などの呼称をもつ耕作権を掌握して抵抗を強めたため,一人一人の地主が個別的に小作料を徴収することは困難となり,史上初めて地主集団としての徴収が行われることになった。たとえば蘇州府下の各県で小作料の共同徴収機構である租桟(そさん)が設けられるのはこの時期であった。租桟は,やはりこのころ,同府下各県の役所の小作料徴収部局として置かれた押佃所と協力し,双方から多数の小作料徴収人を派遣し,過酷な徴収,督促を行った。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」