笑隠大訢(読み)しょういんたいきん

世界大百科事典(旧版)内の笑隠大訢の言及

【漢詩文】より

…絶海中津は明の時代に入ってから渡海し,元代の人が偈頌(げじゆ)といって仏教臭のある詩体を好んで作ったのに対して,まったく士大夫風の俗体の詩文をよくし,また中巌円月についで,四六文の作成にいそしんだ。当時,中国には笑隠大訢(しよういんたいきん)という禅僧が出て,禅四六の作法を一定し,これを〈蒲室疏法(ほしつそほう)〉と称したが,中巌円月,絶海中津はこの法を体得した。またこの時代には,清拙正澄(せいせつしようちよう),明極楚俊(みんきそしゆん),竺仙梵僊(じくせんぼんせん)など,中国僧の来朝があり,これらの人の作品は,正真正銘の“漢”文だったので,五山文学中とくに光彩を放った。…

【五山文学】より

…その影響をうけたのが南北朝時代以後に活躍した竜山徳見,石室善玖,竺仙梵僊(じくせんぼんせん),義堂周信(ぎどうしゆうしん)らである。明代に入ると再び中国の禅林文学は俗化し,四六文が盛んになるが,その体格を定めたのが笑隠大訢であり,韻文も,偈頌よりも,再び俗体の詩に興味が移った。その影響下に出たのが中巌円月(ちゆうがんえんげつ),絶海中津(ぜつかいちゆうしん),如心中恕,一峰通玄,友山士偲らであった。…

※「笑隠大訢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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