第三紀周北極植物(読み)だいさんきしゅうほっきょくしょくぶつ

世界大百科事典(旧版)内の第三紀周北極植物の言及

【植物相】より

…アザミ類,ササ類,ホトトギス類,カンアオイ類のように,日本列島で多数の種を分化させた植物群もまた多い。 このような現在の日本列島の基層となった植物群は,約2000万年ほど前の中新世が始まるまでは,北極をとりまくように北半球に広く連続的に分布していた温帯系の第三紀周北極植物群であり,その構成要素の多くはブナ属に代表されるように,現在では東アジア,北アメリカ東岸,それにカスピ海からヨーロッパ域に隔離的に分布している。日本列島域では,中新世になって気候の冷涼,乾燥が繰り返され,かつては北方に分布していた第三紀周北極植物群の南下,侵入があった。…

※「第三紀周北極植物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」