世界大百科事典(旧版)内の第五元素の言及
【数】より
… 5は人間の両手両足と頭,5本の指,五感など,また身体的健康や愛,物質の本体,プラトン主義では美の精髄として考えられた。また古代・中世では四大以外の元質で,万象に拡充する第五元素quinta essentiaであり,中国では四分割の中心,または四点の統合を表す貴重な数として陰陽五行説の基礎を成した。天を意味する3と大地の2を足した数として聖なる結婚を意味することもあり,五角形または五芒星形pentagramとして魔よけに用いられた。…
【錬金術】より
…〈上のものは下のもの,下のものは上のもの……〉という謎めいたアラビア語で書かれた完全無欠な〈精〉は,ヘルメス・トリスメギストスの教えるものであり,錬金術師は,この〈精〉を〈賢者の石(哲学者の石)〉〈凝固したプネウマ〉としてとり出すことを願った。これがまたアリストテレス以来の第五元素の観念と結びつくことになる。アラビア科学(2)後期中世ヨーロッパ 中世ヨーロッパのキリスト教は,はじめのうちはギリシアやエジプトの知恵を異端として排除したが,社会組織が整うにつれ,〈自然の光〉,自然界の知恵である哲学と科学技術を求めるようになった。…
※「第五元素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」