第2次三頭政治(読み)だいにじさんとうせいじ

世界大百科事典(旧版)内の第2次三頭政治の言及

【三頭政治】より

…帝政成立前夜のローマで,有力将軍が連携して元老院を制肘(せいちゆう)し共和政体を空洞化させてゆく際の特徴的政治形態。前43年アントニウス,オクタウィアヌス(アウグストゥス),レピドゥスの三者が民会決議で〈国家再建のための三人委員〉となり,全権を掌握した事態を第2次三頭政治と呼び,前60年ポンペイウスカエサルクラッススが私的盟約により国政を牛耳ったのを,〈三人委員〉との類似から第1次三頭政治と呼ぶ。(1)第1次三頭政治 東方遠征から帰還したポンペイウスは退役兵への土地配分等の課題達成のため,前59年のコンスルのカエサル,その後援者クラッススと密約し,彼の勢力を警戒する元老院門閥の妨害を封じた。…

【ローマ】より

… こうしてカエサルはローマの唯一の権力者として残ったが,彼が独裁的傾向を強め,王位への野望もみせたので,カッシウス,ブルトゥスらの共和主義者は前44年3月15日彼を元老院議場で暗殺した。 カエサルの甥で遺言により養子・相続人となったオクタウィアヌスはカエサルの領袖アントニウスと結んで公式に国家再建三人委員(いわゆる第2次三頭政治)に就き(前43),カエサルを暗殺した共和主義者の軍隊をフィリッピの戦(前42)で破った。レピドゥスはポンペイウスの息子セクストゥスの征討に功があったが,やがて失脚し,オクタウィアヌスとアントニウスの両雄が残った。…

※「第2次三頭政治」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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