世界大百科事典(旧版)内の箱ふいごの言及
【ふいご(鞴∥吹子)】より
…また,板の中央を支点,他の両端を力点とする方式は,踏みふいごあるいは土ふいごとも呼ばれ,日本では梵鐘の鋳造などに使われたが,とくに送風の効率化を図るため元禄年間(1688‐1704)に開発されたたたら製鉄用のてんびん(天秤)ふいごは,2個の踏みふいごをてんびんのさおで連結し,1動作で両方のふいごを操作できるよう考案し,省力化に成功している。次に,板を組み合わせ箱を作り,その中へ往復可能の板状ピストンを備えた箱ふいごは,板ふいごの系統ではあるが,大工道具の台鉋(だいかんな)の出現ときわめて関係が深い。板表面の平滑仕上げは台鉋の発明によるところが大で,中国では技術革新の時期である宋代からこの形式のふいごが登場したと考えられる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」