世界大百科事典(旧版)内の《粘葉考》の言及
【装丁(装幀)】より
…巻子本から折本,旋風葉,粘葉(でつちよう)装を経て14世紀ごろに,東洋型製本の定型というべき〈線縫(せんぽう)(袋とじ)〉に到達するのであるが,他に日本独自のものとして,洋本のとじ方によく似た形の〈大和綴(やまととじ)〉と呼ばれるものもあった。この名称についてはさまざまな異論があるが,田中敬著《粘葉考》(1912)に周到な考証をみることができる。現存する巻子本のなかで《平家納経》は他に例をみないほど手のこんだ水晶や金銀透し彫細工の美しさで知られている。…
※「《粘葉考》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」