糖尿病により末梢神経が侵される頻度は極めて高く、治療を怠ると、時に下肢を切断することにもなります。
糖尿病性ニューロパチーの原因には2つあり、病型は3つの型に分類できます。
ひとつは、糖尿病による代謝障害により、手足の先(遠位部)から感覚障害(しびれ、ぴりぴり感など)が現れ、次第に体の中心に向かって左右対称に進んでいきます。これを多発性ニューロパチーといいます。
糖尿病ではまた、小血管の動脈硬化が現れ、神経に栄養を送っている栄養血管に血液が行かなくなり(
治療法の選択は、代謝性によるものなのか、虚血性によるものなのかにより異なります。
虚血性のものならば、末梢の循環をよくして血行を改善することが重要になります。痛みの強い、有痛性感覚性ニューロパチーが起こったり、四肢の末端が赤く、異常な感覚を伴う
代謝性障害によって起こる多発性ニューロパチーの治療は①血糖のコントロール、②代謝障害改善薬として、アルドース還元薬(キネダック)が使用されます。
齋藤 豊和
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
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