《純粋現象学および現象学的哲学のための諸構想》(読み)じゅんすいげんしょうがくおよびげんしょうがくてきてつがくのためのしょこうそう

世界大百科事典(旧版)内の《純粋現象学および現象学的哲学のための諸構想》の言及

【現象学】より

…そうすることによって,実証主義的方法のゆえに当時行きづまっていた人間諸科学のうちに〈意味〉のカテゴリーを回復し,その抜本的改革を遂行しうると考えたのである。これが《純粋現象学および現象学的哲学のための諸構想》(第1巻,1913)で展開された構想であるが,やがて彼はこうした観念論的立場を放棄し,むしろ近代自然科学の客観化的認識作業によっておおわれてしまった,われわれの根源的な〈生活世界〉を回復し,そこから科学的客観化の意味を問いなおそうとする後期の〈生活世界の現象学〉へ移行する(《ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学》1936)。
[現象学の展開]
 フッサールのこうした志向は弟子のM.シェーラーによって受け継がれ,1920年代には彼のもとで〈知識社会学〉や〈哲学的人間学〉の構想として結実する。…

※「《純粋現象学および現象学的哲学のための諸構想》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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