世界大百科事典(旧版)内の純粋荘園制の言及
【賦役】より
… 中世盛期から後期にかけて,賦役は農民層の経済的・社会的地位が向上するに応じて,農民負担の主要な部分ではなくなった。定地賦役は,請負耕作される領主直営地をしだいに農民保有地に転化させつつ,穀物による給付に変化していったが,フランスでは1000年ころ,ドイツではやや遅れて一般化した純粋荘園制のもとでは,領主直営地は著しく縮小され,農民の領主への義務は,現物ないし貨幣の支払という形をとることになった。賦役がまったく消滅してしまう場合も多く,存続する所領でも,農民1人当り年間10日以下へと大幅に軽減されてしまう。…
※「純粋荘園制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」